恋が叶うなんて思うなよ。【中編・完結】
幼い頃、圭介が焦がれてきた涼太の中の女性的な美しさは、鳴りを潜めはじめていた。


同時に圭介の中の涼太に対する、想いがうずく。
女性美の消失に対する、絶望なのか、はたまた違う想いなのか、それはまだ圭介にはわからない。

ただ、ひとつだけ、圭介にわかったことがあった。

花に恋をして、涼太の中の女性が勢いを増して、消えつつあると。
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