恋が叶うなんて思うなよ。【中編・完結】
涼太の中から、完全に女が消えた時、自分と涼太の関係がどうなるか、今の圭介にははかりかねた。

「まあフラれたら、いつでも慰めてやるよ」
圭介が、浅ましい願望を混じえて励ましの言葉を伝えると、涼太は圭介に、頼りなさげに笑いかけた。

まだ、優美な甘さがのこる口元をほころばして。


圭介の中の、歪んだコンプレックス、押さえられ、まがった感情はいつ爆発のか、本人にもわからぬまま、圭介も言葉少なく、笑いかえした。
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