あなたに贈るホラー短編小説
「ミナミさ~ん!」






僕は人目もはばからず、

大声を張り上げていた。






白鳥ミナミに会えることは、

僕の夢だったのだと、

僕は心の中にあった

自分の気持ちに気づいた。






そんな自分の空想が

現実になるはずがないと

思っていた僕は、

自分の大切な夢に

気づかずにいた。






「明日はいいこと、

あるといいね」






そう言った白鳥ミナミの言葉を

自分には当てはまらない言葉だと

いつも僕はあきらめていた。






〈 もしかしたら、

夢は叶うのかもしれない。




何もいいことがなかった

僕にも……。






僕はミナミさんに話しかけたい。




ミナミさん、僕はミナミさんが

大好きですって…… 〉
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