キスラバーズ
告白の仕方
相変わらず、美希ちゃんは大神君の話ばっかで、惚気すぎだっての!

私も私で頭の中は新君の事ばっかり考えてしまっているし…勉強にも集中できないくらい…病気だ

「ここ、着いたからまた放課後一緒に帰ろう!」

「うん、またね!」

ガラッ

あれから新君は私のあげたピンで前髪をとめている

はぁ、私以外に見せたく無いなー

…って、私新君の彼女でもなんでも無いのに!

ガラッ

「あの、如月 ここさんいる?」

私は立ち上がり、呼ばれた方へ行く

「何か用かな?」

呼んだのは男の子で、綺麗な顔立ちをしていた

「あ、俺、大神 涼って言うんだけど。」

あ、美希ちゃんの好きな人だ

「ここじゃちょっと言いづらいから、お昼に屋上来てくんないか?」

「うん、いいよ。」

何だろう?まぁ、深く気にしないでおくか

なんか、背中に視線が刺さってるような

振り向くと、新君が私を睨んでいた、鬼の形相で

気まずい雰囲気の中でやっとお昼休みを迎えて、私は約束通り屋上へ行く

「大神君、話ってなに?」

「実は、如月さんの友達の茅野 美希さんいるよね?なんか、俺、好きになってさ。でも、告白する自信なくって…茅野さん、よく如月さんのこと話してたから、なんか聞けるかなと思って。」

ほぅ、アドバイスと言うやつが欲しいと

「胸張って告白しなよ。美希ちゃん口を開けば大神君の事ばっかり言ってるよ?」

私はズバッと言った

「茅野さん、そんな…片思いだと思ってたのに。ありがとう、放課後告白してみる!」

大神君は勢いよく屋上から出た

ふぅ、お弁当食べる時間あるかな?

教室に戻ろうとドアに近寄る

「…大神と付き合うの?」

突然声が聞こえた

「ねぇ?如月、付き合うの?」

キョロキョロしていた私は声の主を見つけた

「新君!何でそんなとこに?」

新君はドアの上に居た

タンッ

綺麗に降りる新君

「んで?どうなの?あいつと付き合うの?」

「いや、その。」

ジリジリと迫る新君は怖くって、私は泣きそうになっていた

ドアに私の体がつき、新君はまだ私を冷たく見ている

ドンッ!

新君がドアに思い切り手をつく

これは!漫画やアニメにしか出てこないと思ってた壁ドン!

「付き合わないよ、だって…「だって?何?」私が好きなのは新君だもん!」

あーもー!こんな形で言いたくなかったなぁ

「え?嘘。如月、もう一回言って?」

「私は新君が好きなの!」

恥ずかしさと、初めての告白で真っ赤になっている私は泣きそうになっていた

彼を見ると、彼も真っ赤になっていた

「俺も如月が好きになってたよ。」

胸が苦しくて、キュウーって締め付けられる

これが恋かー

「じゃあ、俺と付き合ってくれよ。」

「え?」

「だって両思いだろ、付き合ってくれ。如月。」

「いいよ、新君。でも、ここって呼んでね。」

「うん、お前も君付けやめて新で良いから。」

優しく笑う彼、私の心臓がもたなそうです!

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