熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
「まぁな、人間の真実の姿なんて、他人には簡単に分からねぇもんさ。現に、そーいうお前だって」

「えっ、あたし…?」

「おとなしそうなフリして、ホントは、けっこー目立ちたがり屋なんだよな?」

「え…どうしてですかっ…?」

意外な質問をされて、つい敬語でしゃべってしまった。


「だってプロの小説家になりてぇんだろ? ホント、人は見かけによらねぇよな」


「あっ!!」

あたしは大声を上げて、その場に立ち止まってしまった。

あのとき内緒にしていた夢の話を魚住先生に告白したのを、彼に聞かれていたんだ。

「そ、そのこと、ゼッタイ誰にも言わないでくださいっ」

「え、なんで?」

「だって、あたしがプロの小説家になりたいなんて言ったら、みんなにムリだって笑われるし、バカにされるに決まってますっ」

「そうかな?」

「そうですっ」


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