特別なのは私だけ
はぁ…なんかタクミには助けてもらってばっかな気がする。
ちゃんとお礼しないと。
そんなことを考えてたらいつのまにかウトウトしていた。

携帯の鳴る音がする…
ん?
「も、もしもし」
慌てて電話に出る

「あーごめん寝てた?」

「大丈夫…」
あれ?この声
「シンくん??」

「あー悪かったな。起こした??」

「だ、だいじょうぶ。何か急用??」

「お前慌てすぎ」
シンくんの笑い声が聞こえる。
顔が熱くなるのが分かる。

「お前最近なんか具合でも悪いの??元気無さすぎじゃね?しかも会っても話しかけてこないし?」
なんで電話なんかしてくるんだろう。
ほっといてほしいのに。

「ごめん、シンくんタクミがシンくんと話してると嫌みたいで…」
タクミに甘えてしまった。
ごめんタクミ…

「あー…あれマジだったんだな。そっか…」

「うん。それにシンくんの彼女さんにも悪いでしょ??」

「あぁ…そうだな」
急に会話がなくなる。

「まぁ、そんだけだったから。ごめんな起こして。あとタクミには電話したこと秘密な??!」

「そうだね!じゃぁ私寝るね?おやすみ」

「あぁ、おやすみ」

シンくんが電話をくれたことが嬉しかった。タクミには内緒って言われたけどすぐにメールをした。
とにかく嬉しすぎて。誰かに言いたくなった。



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