俺様社長と結婚なんてお断りです!~約束までの溺愛攻防戦~
解決したね とでも言わんばかりの笑顔を見せる羽衣子に洸は冷たい視線を送る。

「あっそ。 なら、異動じゃなくて解雇にしろ」

「そんなパワハラ、今時許されないって。洸ちゃん、その昭和脳はいい加減直さないと・・・」

「俺がパワハラならあっちはセクハラだろうがっ。男女逆にして考えてみろ」

「うっ・・ そう言われちゃうと、セクハラと言えないこともないけどさぁ」

「だろ? 今時はセクハラも男女平等。
わかったら、今月末付けで解雇にしとけよ」

「わ〜待って、待って。 就職難のこのご時勢だよ!?OLさんだってみんな多少のセクハラは我慢して働いてるんだよ、きっと。だから、洸ちゃんももっと寛大な心で・・・」

「羽衣子。俺はOLじゃなくて、ここの社長だ」

洸がバンと机を叩いて話を終わらせようとする。

女子社員とのあれこれにうんざりしている洸の気持ちもわからなくはない。
けど、川上さんを秘書室から外してしまうと羽衣子の野望も叶わなくなる。

何とか洸の機嫌を直せないものかと羽衣子は大して出来の良くない頭をフル回転させるけど、名案は浮かばない。

「とにかく、俺のスケジュール管理と随行業務はお前に戻す。
大体、川上はメディア露出用だって言ってあったのに何を勝手に自分の後任にしようとしてんだ?」
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