イジワル御曹司と花嫁契約
「彰貴……」


「ん?」


 次の言葉を言わずに、ただ黙って彰貴の肩に頭を寄せた。


 素直な言葉を口にするには、まだ酔いが足りないのかもしれない。


甘くて飲みやすいカクテルをまるでジュースのように飲み干した。



「起きろ、遅刻するぞ」


 体を揺さぶられて目を覚ますと、ハンマーで軽く叩かれ続けるような頭痛がした。


地味だけど、本気で痛い。


「う~、痛い~」


 頭を抱えながら起き上がると、白く滑らかなシーツの感触がして下を見ると、全裸の自分の体があった。


「ええっ!」


 驚いてシルクの布団を手繰り寄せ、体に巻き付ける。


 なんで裸!?


 顔を上げると、すでにスーツに着替え支度が整った様子の彰貴が、ニヤニヤしながら私を見下ろしている。


「酒を飲むと、かなり激しくなるんだな。また一ついいことを知った」


「激しいって、何が!?」


 声が上擦るほど動揺していた。


そんな私を見て、彰貴はくくくっと笑う。


「もちろん、夜のことだ。凄かった」


 凄かった!? 何したの、私っ!
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