イジワル御曹司と花嫁契約
これだけ大掛かりで盛大な式だと、マスコミも来ていて、自分の結婚式がテレビや新聞で取り上げられて、まるで夢を見ているような感覚だった。


豪華なウェディングドレスを着て化粧により変身した私の写真が雑誌の表紙にもなったりして、現代のシンデレラともてはやされている自分が、まるでまったくの他人のように見える。


 結婚式には、生き別れとなっていた彰貴のお母さんや再婚相手の子供も来てくれて、とても感動的だった。


海外に行ったお父さんは、結局式には参加しなかった。


けれど、会場を埋め尽くすたくさんの花が贈られて、祝福してくれているのだと感じることができた。


 来られなかったことは残念だったけれど、これで良かったのかなと今は思う。


彰貴のお母さんも来ていたし、マスコミもたくさん来ていた。


来ていたら、悪目立ちして居心地の悪い思いをさせただろう。
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