未来絵図 ー二人で歩むこれからー 

 それから、お酒が進むにつれ、"本当に大丈夫か?""本気でするのか?""やめとけ。"と、何度も智也は、奈々子に訴える。

 そんな様子を隼、しおり、瑞希、やよいが見守り、じゃんじゃん飲む新司にお酌する奈々子と言う図が成り立った。
 
 珍しく酔った智也は、"絶対ナマ足はやめとけ。""露出しすぎなんだよ。"と、本音がポロポロ。奈々子は、"うん、わかってるよ。"と頷き、周りからみたら、心配性の彼氏・なだめる彼女だ。

 やよいと瑞希はくすくす笑っているが、隼はじっと奈々子を見つめ、焼酎を呑んでいた。

「奈々子さんに質問があるんっすけど。下ネタになるけどいいっすか?」

 新司は、大分酔っぱらっているが、あとのみんなの酔いは一気に吹き飛んだ。

「おい!牧田!」

 隼が慌てて止めようとする。 

「私、そんな経験ないよ?」

と、あっさり奈々子が話にのったのに、みんなが驚く。

 あのストーカーの1件以来、同期や職場の仲間の中では、NGワードになっており、誰も触れることはなかったからだ。

「みんな、気づかってくれてたんでしょ?下ネタくらい平気だよ~。そんな語れないけど。」

 奈々子もかなり酔っているようで、上機嫌に笑ってる。

「ぶっちゃけ、あれからエッチ出来たんっすか?」

 真剣な新司に、驚く奈々子、ビールを吹き出す智也とその他。

「かなりぶっちゃけだね。ぶっちゃけると、2年くらいないよ。」

「そんな雰囲気になったり、二人っきりになったりしても大丈夫っすか?」

「大丈夫だよ。」

「そうっすか。」

 智也が"大分酔ってないか?"と、うつむき加減の新司を気にかける。

「松本さん!初めてはいつですか?やっぱり彼女沢山いたんですよね?」

 智也は慌てて"言うわけないだろ。よっ払い!"となだめる。
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