イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
だけど人目を引くあの容姿だもん。当たり前に言い寄ってくる女の人がいて、恋愛経験が豊富なのかもしれない。


『本気になるのは、そういうときだけじゃないんだけど。』


鈴木さんも恋をして、私みたいに勝手に舞い上がったり、傷付いたりするのかな。
苦しくて胸を掻きむしったり、誰かのために一心不乱に息を乱して我を忘れたりするのかな。

なんだか、想像がつかない。


『僕の新しい一面、知りたい?』


もしも、そんなことがあるんだとしたら。
ちょっぴり、知りたいって気持ちが、芽生えてしまうよ__。





「ただいま戻りました~」


総務部のデスクでちょうどおにぎりを食べ終えたとき、真下さんがランチから戻ってきた。


「これ、辰巳さんに差し入れ!」手のひらに乗せてこちらに差し出したのは、私が愛して止まないもの。
「いいんですか!?ありがとうございます!」


ポップチョコのコンビニ限定ラムレーズン味。


「今先輩とコンビニ行ってきたんだけどね、ベンチの下に小汚ない塊があってね、」


も、もしかして…。
早速包みを開けながら、私の脳裏には鈴木さんがフラフラと歩く後ろ姿がよぎった。


「見ちゃいけないと思いつつ、ついつい出来心で観察したら動いたから超ビックリしたの!しかも鈴木だった!」
「え、真下さん…、今呼び捨てに聞こえましたけど大丈夫ですか?」
「私思ったんだけどさぁ、最近遊歩道の辺りに不審者が出るって噂、あれ、鈴木さんなんじゃない?完全に不審だもの不審そものもだもの」
「それは……まぁ、あながちないとも言えないですけど…」


私は口を濁しながら、戴いたチョコレートを口に運んだ。


「一緒にコンビニに行った先輩が営業部で鈴木さんの同期なんだけどね」
「そうなんですか」
「どうやら鈴木さん、最近奥さんと喧嘩でもしてるんじゃないかって専らの噂らしいよ」
「っえ?」


お、奥さん…?
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