うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜
 よし、じゃあ、もうちょっと本見てるか、とコトンコトンと床が音を立てる書店の中を瑞季は歩く。

 いい匂いだ。

 古い木と本の匂い。
 昔ながらの本屋さんだ。

 狭い中に、びっしり本があって。

 引火しそうな位置に、今は火のついていないストーブがあり、反対側にはしまう気もないような古びた扇風機がある。

 そういえば、これと同じような扇風機が高校の部室にあって、スイッチ入れると、後ろに向かって吹っ飛んでたな、と思い、笑った。




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