秘密 ~生徒に恋して~


翌週、授業後に悠也が保健室に飛び込んで来た。

「俺、大学受験する!」

12月も半ばを過ぎたこの時期に一大決心をしたことで、何でも柴田くんを脅して、授業後に勉強を教えて貰う約束をしたと言う。

早くから受験モードに入っていた柴田くんには迷惑な話だと思ったが、悠也がやる気になったことを泣くほど喜び、協力を惜しまないと言ったそうだ。
全く柴田くんらしい。


「でさ、俺、英語が全然ダメだから、先生に特訓して欲しいんだよ。アッチのレッスンは暫く我慢するからさ」

「!!あっ、あのねぇ…」

悠也は何ともサラリとそんなことを言うが、私の方が少女のように赤面してしまった。

「取り敢えず明日の学校の補習から出ることにしたからさ。週末は個人授業お願いします!」

悠也がその気になったのなら、それは単純に嬉しい。私も二つ返事でOKした。

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