乙女は白馬に乗った王子を待っている

とにかく急に仕事が回り始めていて、先週あたりから非常に忙しくなってきている。

高橋は、登録者のために仕事を取って来ようと必死だったし、ゆり子は登録者関係の事を一手に引き受けていたから、面接から、登録業務から、あとは、派遣に行った人たちの給与の支払い関係の業務もぼつぼつ発生し始めていた。

何か色々なことが一気に来た感じである。

そんなわけで、その週も毎日残業で、夜の九時、十時ぐらいになってようやく会社を抜けることができる、というような有り様だった。

高橋は、ゆり子が帰った後も残って仕事をしているらしく、金曜日に至っては、ゆり子が朝、会社にやって来た時、高橋は床に寝転がっていた。

ドアを開けたその先に、ごろんと寝転がっていたので、ゆり子は危うくつまずくところだった。

「うわあっ!」

ゆり子の叫び声で高橋も目を覚ましたようだった。

「しゃ、社長!こんなところで寝転がって、死んだかと思うじゃないですか!」


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