兄妹愛‐kayane and kazune‐
あたしは、またお父さんのいるリビングに向かった。
「お父さん…」
「なんだー?」
ソファーに横になってテレビをみている。
あたしの方を向かないで答えた。
「ねえ、あたしが今から聞くことに嘘つかないでね?」
「なんだ、急に改まって…?」
お父さんは大事な話だと思ったのか、起き上がってあたしの方を向いた。
テレビの声がリビングに響くなか、あたしには全く聞こえてこなくて。
今、頭に入ってくるのは、
あたしとお父さんの会話だけ。