桜色トライアングル



「そういうことじゃなくて…」


「…はは~ん」


そういうことね。


さくらんとキスしちゃったのね、しかも事故。


海希の珍しい赤い顔を拝めたことをさくらんに感謝しよう。


「告っちゃえばいいんじゃん?」


「はっ!?そんな簡単に言うなよこのチャラ男が!」


「誰がチャラ男だ!俺は真姫ちゃん一筋だっつの!」


なんで告れって言っただけでチャラ男になるんだよ、ピュアかお前。


ふんっ、と腹を立てた振りをしていると、海希がポカン、とした顔を向けてきた。


なんか今日はやけに表情豊かだな。


「昂矢…、お前、宮沢が好きだったのか?」


「は!?なんで知ってんの?」


「いやお前さっき自分で」


"俺は真姫ちゃん一筋だっつの!"


「おぉーう、確かに言ってた」


「アホかお前…。はぁ…」


< 136 / 140 >

この作品をシェア

pagetop