桜色トライアングル




みんなに向いて言ってたけど完全にあたしのことだ。


だってだって、海希くんがカッコよかったんです。



「桜、寝てたの?当てられるなんて」


真姫に笑いながら聞かれて、あたしはまた恥ずかしくなる。


「ううん、外見てて…」


「外っていうか、海希くんでしょ」


「う…」


次からはちゃんとバレないようにチラチラ見ようっと…。


悪い決意を固めながら、帰る支度をしていると、クラスメイトに入り口のほうから名前を呼ばれた。


「桜ちゃん、お客さん」


「お客さん…?」


入り口に立っていたのは、背の高い男の子。


全く見覚えがないんだけど…、後輩かな?


< 43 / 140 >

この作品をシェア

pagetop