鈍感な幼なじみにずっと恋をしています
1章,

プロローグ

ここは、光谷中学校吹奏楽部。
吹奏楽の名門とまでは言えないが、全国大会には五年に一度など比較的高い確率でお邪魔をしているような学校だ。

「悠~今日もユーフォもって帰んの?重く
なーい?」

「そういう舞もトランペットもって帰ん
じゃん」

「まぁーねぇー…って重さ全然違うじゃ
ん!!」

「いいのいいーの」

二人とも中学2年生、先輩とも後輩とも何だかんだで仲良くやっているごく普通の学生だ。

「にしてもあんたらほーんと仲いいわ
ね。なんでそんな毎日飽きずに一緒
に行き帰りできるのかしら。ほーんと
バカップル(笑)」

口をはさんでくるのは同学年でちょっと毒舌だけど舞の一番の親友、凜だ。

「ちょっと~バカップルってなによぅ!
別に付き合ってないし///!!」

「まぁまぁ、ほら帰るよ舞」

「おっとごめんなさぁい?カップルって
いうより親子だったわね。オホホ」

「もぉ~うるさいなぁ」

「まーい!!今日は早く帰んなきゃおばさ
んに怒られるよ!!」

何を言われても基本は動じない悠が舞をなだめる。きっと片想いなこともばれてないんだろうなぁー。そんなことを考えながら舞は素直に

「はぁーい」

と返事をした。
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