love square~四角関係なオトナ達~
戻った事務所は暗く、誰もいなかった。


きれいに足を洗って、パパと2人で食べる晩ご飯。


何も作れないからレトルトのカレーだったけど、久しぶりの2人の食卓は、静かな心でちゃんと向き合えた時間。


これからもずっとパパの傍にいたい、そう思った。


「あのね、パパ」


「ん?」


「あたし、ちゃんとするから」


「何だ、急に?」


「洗濯もするし、ご飯も作れるように頑張る。それでね、早く結婚相手見つけて孫の顔見せるから…だから…」


「焦ることないさ。姫葵のペースで姫葵のできることをすればいい。3人だってそのつもりだ」


「うん…」


あたしのペースとできること。


パパの言ってることはわかるけど…そんな時間はあるのかな…。


“大丈夫だ”それしか言ってくれないパパ。


優しさと寛大さであたしを待ってくれている3人。


まごついて気を持たせるようなことしかできずに、みんなを振り回してるあたしなのに…ダメ。


やっぱりダメだよ。


ちゃんとケジメをつけなきゃならないのは“今”なんだ。


パパとのご飯を済ませて片付けをして、部屋が静かになるのを待つ。


日付が変わる頃、あたしは家を出て、いく兄ちゃんの部屋へ向かった。
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