love square~四角関係なオトナ達~
「その優しさも“代わり”なんでしょ?あたし、もう騙されないから」
嬉しいくせに工藤の優しさも所詮、身代わり。
もう、ぬか喜びや偽りなんて欲しくなくて。
素直じゃない言葉しか出てこない。
だって、あたしは帆乃香さんの…。
「違います」
「え…?」
「姫葵さん、あなたは誰の代わりでもありません」
「だって…帆乃香さんと…」
「あれは宮崎さんの一方的な思いを押しつけられただけです」
「キス…」
「彼女は子持ちの既婚者です。私は一切、興味はありません」
「じゃあ、どうしてあんなことしたの?工藤のことが好きだからキス…したんでしょ?」
「それも多少含まれると思います。なにせ毎日、四六時中向かい合って仕事しているわけですから。コーヒーにありがとう、コピーにいつもすいませんと声をかけてはいましたが、それ以上に余計な会話はしてこなかったつもりです。
きっと、家庭や仕事のうっぷんがたまっていたり、旦那から“ありがとう”なんて言われることもない不満があんな突飛な行動になったのでは、と」
「だけど…」
嬉しいくせに工藤の優しさも所詮、身代わり。
もう、ぬか喜びや偽りなんて欲しくなくて。
素直じゃない言葉しか出てこない。
だって、あたしは帆乃香さんの…。
「違います」
「え…?」
「姫葵さん、あなたは誰の代わりでもありません」
「だって…帆乃香さんと…」
「あれは宮崎さんの一方的な思いを押しつけられただけです」
「キス…」
「彼女は子持ちの既婚者です。私は一切、興味はありません」
「じゃあ、どうしてあんなことしたの?工藤のことが好きだからキス…したんでしょ?」
「それも多少含まれると思います。なにせ毎日、四六時中向かい合って仕事しているわけですから。コーヒーにありがとう、コピーにいつもすいませんと声をかけてはいましたが、それ以上に余計な会話はしてこなかったつもりです。
きっと、家庭や仕事のうっぷんがたまっていたり、旦那から“ありがとう”なんて言われることもない不満があんな突飛な行動になったのでは、と」
「だけど…」