love square~四角関係なオトナ達~
②朝這い男とヘンクツ男
───ツン、ツン


「ん…っ…」


───ツン、ツン


「まだ眠いよ、タケル…」


ほっぺたをつつく手を握って、ベッドの中でタケルに包まれる。


いつだってタケルはどんなに激しい夜を送って朝を迎えたって、またあたしを求めるから。


軋む体を起こせないあたしは眠ったままでこうして抱かれ…抱かれ?


「ふーん。元カレ“タケル”ってゆーんだ♪」


聞き慣れない声に目を開けると、目の前には知らない男!?


───ガバッ!!


思わず布団と男を押し退けて壁に背中を当てる。


「だ、誰ッ!?」


「ピンクのほっぺに長い髪、ホントお人形さんみたいだね♪」


何者!?


まじまじと茶髪くるくるパーマの男を見つめながら、あたしはまだ覚めない頭をフル回転させる。


えっと…昨日、実家に戻されて…お風呂入ったら疲れて髪も乾かさず自分の部屋のベッドにin。


だからココはあたしのベッド…in北海道。


なのに…!
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