天才怪盗が拾った少女
俺の問いかけを聞いた三崎は一瞬鼻で笑った。
……バカにしやがって。
「知りたいか?こんな話をしても、誰もわからないと思うが。わかるとしたら、空海、くらいか?」
「……!」
三崎の口から『空海』という名が出てくるとは思っていなかった。
「え?空海って誰?」
……雪兎は知らないのか。
ここは説明しなくてもいい……よな。
「いや、なんでもねぇ」
「……そう、ですか」
お前のそれは特技か?
と言いたくなる。
雪兎はシュン……、と肩を縮めた。
……俺、別にいじめてねぇからな。
なんか俺が悪いみたいな空気が流れてっけど、断じて違うからな。
「まあ、それは置いといて。ウサギ、この2人の聞き込みをしてきてくれ」
「わかった」
雪兎はうなずき、走ってどこかに行ってしまった。
「俺は?」
「推理ごっこをしよう」
『ごっこ』って……
お前にはお遊びと同じかよ。
「で?なにを推理すんだ?」
「お前はどうして柏木が成瀬優弥を殺したと思う?」
なんでって……
誰かに言われたからじゃねぇんだよな……
だとしたら、自分の利益のため。
だけど、親父を殺して柏木はなんの特があるんだ……?