未知の世界4

「今日は疲れただろ?」





時計を見ると既に夕方だった。






式のあとは盛大に披露宴が開かれた。





ほとんど幸治さんの病院関係の人ばかり。





私の知り合いと言っても、たけるとまいだけだった。






そこで驚くことを知った・・・・・・。






「まさか、兄弟だったなんて、知らなかった。」






私はタキシードを脱いで、私服に着替える幸治さんの背中に話しかけた。






「俺も。





まさかかなが知らないなんて、思わなかった。」





「だって、だって!!!一言もそんなこと言わなかったんですよ。」





まさか、たけると早川先生が兄弟だったなんて。






確かに、たけるには同じ大学を卒業した医者のお兄さんがいたけど。




・・・・・・そうか、たけるも苗字が早川だ。






普段苗字を耳にすることはないから、忘れてた・・・・・・。







「じゃあたけるが頭がいいのも納得・・・・・・。」






「まぁ、いいじゃんか。





そんなことだから、4月からは俺がたけるくんの指導員。





かなは早川先生だぞ。」






あっ、そうなるんだ!






「早川先生には、卒業してもお世話になるんだ。」






そうつぶやくと、私の隣にやってきた幸治さんが、






「今日はこれから親父たちと食事して帰るから、そろそろ着替えろよ。」





といい、私の真後ろに。






「なんなら、俺が脱がせてやるぞ。」






「キャッ!」





思わず、手で防御。





「夫婦なんだから。」






とニヤッとした顔で私を覗き込んだ。






もうっ!





私、顔真っ赤・・・・・・。






幸治さんはそんな冗談をいいながらも、私が着替えやすいように、外に出て行った。
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