溺れる恋は藁をも掴む
 5回のコール後にアキの声が聞こえた。

 「もしもし」

 「もしもし、アキ……
今、大丈夫?」

 「うん、大丈夫だよ。
今、仕事片付いて帰るとこ」

 「お疲れ様」

 「華もお疲れさん」

 「あのさ、直球投げていい?」

 「えっ?」

 「アキに会いたい!」

 「華……」

 「ダメかな?
予定ある?」

 「……俺は、華と飯食った後、セックスしたい!」

 「えっ、あっ、うん……私も……したい!」

 「俺の家に来る?」

 「行きたい!」

 「噴水公園まで迎えに行くよ」

 「うん」



 私もアキとセックスしたい……

 言葉にすると恥ずかしいよー

 益々、ドキドキしちゃう。


 アキ……
好きだよ…

 この気持ちに嘘をつきたくない。
報われなくても、正直になりたいんだ。
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