わがまま姫の名推理
なにより、守ったわけではないのだが……
「まったく、大人に混じってこんなことして、なにが楽しいわけ?」
あんたみたいなバカと話しているより、楽しいことに間違いはないが。
「ちょっと、なにか言いなさいよ」
次第にイラつきつつあるお嬢様。
はぁ……
「うるさいぞ、バカ」
「なっ……!?」
瑠美は目を見開く。
「なにかと上から目線で話しているが、お前みたいな人間になにができるというのだ。見た目で判断はするものではないぞ。あたしは絶対にお前よりは優秀だ」
「この私よりも年下のくせに!生意気なのよ!」
はは……
これもよく聞くセリフだな。
っと。
そんな呑気なことを言っている場合ではなかった。
瑠美は右手を高く挙げている。
「はーい、そこまで。お嬢様もやりすぎだけど、ちぃちゃんもまた言い過ぎだよ」
ウサギが瑠美の後ろに立ち、彼女の腕を握っている。
「あなた、誰よ」
「僕はその子の兄ですよ」
「まったく、教育がなってないんじゃなくて?」
そんなことをウサギに言うのは間違っている気がするが。
まして、ウサギに教育された覚えは微塵もない。
「そうですか?僕は、あなたの教育のほうがなってないと思いますが……」
……さっきの言葉をウサギに言ってやりたい。
ウサギだって瑠美に言い過ぎてるではないか。
「あ、あんたまでなによ!」
あー、面倒なことになってきた……
瑠美のイライラはさらに積もっていく。
そろそろ歯止めが効かなくなるだろう。