悲しみの果てに

••最愛で宝物


それから、一年後には······

父の家を改築して
玄関から右側は、全て父の部屋で
寝室と書斎。

左側は、私達の寝室と愛菜の部屋
そして、もう1つ子供部屋

そう、まもなく2子目が産まれる。

苳吾さんは、始めての経験で
あたふた、父と愛菜に笑われていた。

愛菜の時に出来なかった事を
悔やんで、愛菜の時の分も張り切っていた。

家は、
ウッドデッキがあった場所を広げて
キッチン、ダイニング
トイレ、お風呂場を広くした。

その先にウッドデッキを作り
更に広く感じるようにした。

今日は、久々に苳吾さんが
休みだったから
苳吾さんと愛菜と三人で
買い物に出かけた。

妊婦の私は、休み、休みしながらの
買い物だ。

座っていると、男の子が
目の前で、こけて泣き出した。

両親の姿が見えなかったから
怪我してる膝にハンカチをあてて
「大丈夫だよ。」
と、話していると
両親が、見えて
「ありがとうございます。
   急に走り出してしまい。」
と、言ったから
「いいえ。」
と、話していた。

お母さんもお腹が大きかったから
先に行った子供に追いつけなかったんだな
と、思っていると

「ママ!」と、愛菜が走ってきた。

男の子の両親に頭を下げて
愛菜の方に行った。

「どうしたんだ?
体調わるいんじゃないか?
かえるか?」
と、心配性の苳吾さん。

「大丈夫だよ。男の子が
目の前でこけたから
ちょっとハンカチを
あててあげただけだよ。
さあ、買い物しよう。」
と、言うと
すぐに、苳吾さんが手をとり
手を握って
「気分悪くなったりしたら
言うんだぞ。」
と、またまた。

愛菜は、あきれて
「パパ、心配しすぎだよ。
本当にパパは、ママが大好きだよね。」
と、言うから

「なっ!」
と、鈴菜は、真っ赤に
苳吾は、
「当たり前だ。
鈴菜は、俺の最愛の妻で
愛菜は、パパの宝物だ。」
と、平然というから
愛菜と二人で吹き出してしまった。
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