先生。あなたはバカですか?
また、そういう事を簡単に言ってのけるんだから…。


ただでさえフワフワした頭に、これ以上追い打ちをかけないでほしい。



「…ゼリー…」


「ん?食うか?」


「…このゼリー、どこで買ったんですか?先生が、買いに行ってくれたんですか?」


ぼうっとしながら放ったその問いに、先生は豆鉄砲でも食らったかような顔で一瞬黙ると、


「うるせぇっ。ただの近くのコンビニだよっ!〜〜っ…ほら!あれだ!タバコ買いに行くついでだ!」


「むぐっ…」


早口でそう言って、私の口にゼリーを押し込んだ。


私から逸らした先生の横顔が、ほんのり赤い。





ねぇ、先生。


私、知っているんだからね?


コンビニ、本当は凄く遠い事。


昨日、川島君が言っていたもの。


タバコを買いに行くついでなんてのも嘘でしょ?


だって昨日先生の部屋に、まだ箱の開いていないタバコが沢山あった。


この辺は、車以外での交通手段もないし、


歩いて買いに行ってくれたんでしょ?


私の為に…。




これは何ていう気持ちだろう?


幸福感?


とにかくとても、満たされた気持ち。
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