先生。あなたはバカですか?

“淋しい”だなんて思うようなガラじゃないはずなのに。


「……おやすみなさい」


淋しさを断ち切るようにそう言って微笑めば、「ん。おやすみ」と同じく微笑み返されて、いつも通りそれが合図のように、車を降りようとドアを開ければ……。


––––––グイッ!


「わっ!……んっ…」


先生に腕を引かれ引き戻された私は、噛み付くようなキスをされる。


「…っ!先っ……っ」


いつもとは違う深いキスに、抵抗しようとしても体の力が入らない。


シートの背もたれに押し付けられるように、どんどん深くなるそれに息すらも出来ない。


「……っ」


先生に掴まれている両の手首が、熱い。


先生が?それとも私が?


ううん。どっちでもいいや。



もう、一生。


何があっても、どんな事があっても離れられないように、


いっそこのまま一つになってしまえばいいんだ。



「ばーか。抵抗しろよ。んな顔で煽るな」


唇が離れ、どこか苦しそうな表情で先生はそんなことを言う。


「……別に、嫌じゃ…なかった…ので……」


酸欠状態の私は、ぼうっとしてる頭でなんとかそう言葉を繰り出せば、先生は狐にでもつままれたような顔で、口を半開きにしたまま固まった。
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