先生。あなたはバカですか?

「翠、黙っていなさい」


「お母さんっ!!」


何で?


何で話を聞いてくれないの?


何一つ意見を聞かず、なぜ勝手に話を進めてしまうの?



「もしかして、うちの子の大事な進路を変えるようそそのかしたのもあなた?
教師という仕事が素晴らしいとでも植えつけたのかしら?」



なぜ勝手に決めつけてしまうの?



「お母さっ……」


「勝手な事をしないでくださる?あなたにとって教師は素晴らしいものなのかもしれない。だけど、今この子が夢を持つ必要なんてないの。この子はこれからいい大学に入って、勉強をして、沢山の可能性を見い出していく。やりたい事なんてそれから考えればいい。そうじゃなきゃ、失敗するのは目に見えているわ」



どこを見ているの?お母さん。


私は、ここだよ?


誰を思い浮かべて言っているの?



「教師として進路を導かなければならないのも分かるわ。ですが、うちの子には必要ありません。私がついていますから。失敗なんてさせたりはしません。だから、教師のあなたがする事なんて一つたりともないの。あなたは、学校の中だけで、指導要領内の事を教えてくれるだけで結構よ」
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