先生。あなたはバカですか?
だからこそ、普段は沢山の我慢を強いられているはず。


それってどんなに辛い事だろう?


それでも、花織ちゃんは峰山先生の側にいたいんだ。


今日くらいは我慢なんてせず、そういった柵から解き放たれたらいいな。


花織ちゃんの笑顔を見ると、心からそう思う。


「テンションが高くたっていいよ」


「え?」


履いてきたブーツを脱ぎ、屈んで踵を揃える。


「今日はクリスマスイブなんでしょ?」


立ち上がり、花織ちゃんに微笑えんで見せると、花織ちゃんは目に薄らと涙を滲ませて。


「うん!ありがとう!!」


そう言って、満面の笑みを向けた。







「ジャーーン!!」


「うっ……わぁ!」


リビングに着くと、花織ちゃんと峰山先生が自慢気に両手を広げてみせる。


それもそのはず。


いつもの見慣れた先生の家のリビングはまるで様変わりしていて、私は思わず感嘆の声を上げてしまった。


私の身長よりも大きなクリスマスツリーが様々な色のLEDライトを纏い、規則的なリズムで点滅している。


部屋の壁一面にきらびやかな装飾が施されていて、ローテーブルには沢山のご馳走が並べられていた。
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