親友終了日
「ありがとう、由羅。……帰ろうか」


少しだけ照れ臭そうに、口元を緩ませて、翼がそう言った。


彼の頬がほんのり赤く染まっていたのは、夕日のせいですか?


そうではないと、思っても良いですか……?


「うん。帰ろう、翼」


いつの間にか、涙は止まっていて、私は差し出された翼の右手に自分の左手を重ねて、夕焼けに染められた道を歩いた。


いつもよりも一際綺麗に輝く、景色を見詰めて。
















       親友終了日/END

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