彼の優しさ 番外編

「それでは、文化祭、開始します。」生徒会長の声が聞こえて部で販売する和菓子を売り子をする子に渡して、正門前にある部のテントに向かった。…実際、こちらでも販売をするから。

和菓子を売りつつ、空いたちょっとした時間で券の集計をしていた。(現金だと盗む人がいるから金券制度になっている。)


「「「藍ちゃ~~~ん」」」呼ばれて振り向くと三つ子ちゃんたち。

「いらっしゃい。雪斗君、海雪ちゃん、冬華ちゃん。」しゃがんでから言うと人の爪先が見えて

「こんにちは。藍ちゃん。」この声は…

「雪奏姉さん、こんにちは。」従姉の雪奏姉さん。…?

「颯斗は仕事。…本当は来たかったみたいけどオペが入ってね?」……仕方ないよね。


──うわ~時宮の社長さんだ…。

──すっげぇ美人。旦那居て、子どもも居て、しかも旦那ともおしどり夫婦って話だろ?すげぇなぁ。

「そっか。…文化祭、ゆっくり楽しんで行って?」と言うと

「ねぇ、お母さん、お団子食べちゃダメ?」と雪斗君が聞いてきた。


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