誠の誓い
伊東は、驚いて口をあんぐりと開いた




「貴方は、誘っても来ないと……」


「実は……」






忍の毒で、心の臓を病んだこと

沖田に自分の死を見せたくないこと

永倉を諦めきれないこと

森本にフラれたこと

藤堂をひとりにしたくない気持ち




全てを話した




「やっぱり……馬鹿ね!
明日、土方君に
私から、誘われた
と言いなさい
そうすれば、間者として行けと言うわ
試しに斎藤君も誘っておくわね
戻りたくなれば、戻ればいいわ!」


「戻る気はないんだけど…」


「本当に馬鹿ね!!!
いい?
貴方が行くとなれば、沖田君は
荒れるわよ!
だけど、貴方が行った後
間者なのだと、土方君に伝えて貰えば
戻ってくると信じて待てるでしょ!?
重要なのは、間者としてくることなの!」


「へぇー」


「理解してないのね?」


「わからないから、言われた通りやるよ」


「ふふっ 
藤堂君は、気乗りしてなさそうだったから
喜ぶわね!」


「そうかな」







翌日






伊東の計画通り


間者として行くことになる









沖田の巡察中に、荷物をまとめた









最後の夜は、沖田に抱きついて寝た










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