誠の誓い
それは、大雨の夜のこと



その日 体調不良だった縁は

新選組拝命の宴を欠席した




「少し早めに帰るから、部屋に来い」




芹沢に呼ばれていた



芹沢と梅と3人で会うのは、初めて

緊張した




「由縁… 梅を逃がしてくれないか」






芹沢は、自分が暗殺されることを知って

これから、縁として生きる女の
由縁を庇うことも

梅を守ることも出来ないことを伝えた




「2人で逃げるのだ」



「芹沢さんも、一緒に行きましょう」




「新選組として、奴らの初仕事だ
ワシは、命を差し出したい」


「なら、うちもあんたに着いていく」


「どうして?斬られるとわかってて
それを受け入れるとか
後を追うなんて、馬鹿げてる
生きて!!生きないと!!」


「そうだぞ!梅!
生きてくれ!!由縁とどこか遠くで!」










芹沢に押され、隣の部屋へ



「頼んだぞ!由縁!!」












踏み込んできた


土方と沖田が、芹沢を斬ると


梅が縁を振り切り



2人の前へ






「今から、奉行所に駆け込むわ!」






そう言えば、2人が自分を生かしておかない




「梅!」




「縁… なんで… ここに?」



まさか、出てくると思わない梅と2人が

目を丸くする




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