誠の誓い
初仕事
監察方の訓練を始めて、ひとつき


「やはり、見立て通りや!
もう、外に出せますよ!!」



なにかと器用にこなす由縁は、縁と違い

失敗もなく


監察方の仕事も、覚えるのが早かった





「わかった
今夜、例の桝屋に忍び込ませろ
良い土産を期待して、武田を待機させる」


「はい」









縁の監察方、初仕事は大手柄になった



捕縛した桝屋の店主は、古高という名前で

土方からの拷問を受けて


風の強い日に、京に火を放ち
混乱に乗じて、天子様を連れ去る



という、計画を吐いた








早朝から、古高の叫びを聞いていた


縁は、怯えていた







(もしも、自分の正体がバレたら…
拷問されるかも…)













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