誠の誓い
数日後の夜


酒を飲みたい原田が誘い

藤堂と縁が一緒に島原へ





偶然





永倉が、恋仲の芸子と口づけをしてた



「大丈夫か!?」




固まって動かない縁に、原田が尋ねた

藤堂が肩を揺する



「へ?あぁ…行きましょう!」












無理に笑っているのは、みえみえだった


「鶴里!久しぶり!元気だったか!?」

「へぇ!ちよっあ、縁はん!」


藤堂と鶴里を引き合わせた

馬が合い、意気投合して

恋仲になった





「お前も、先生とこんな感じだったか?」


原田に聞かれると


「へへっ …まぁ」


笑ってとぼけるしかなかった






「原田さんは、奥さんとどんな出会いでしたか?」


「俺は、ゆっくりだったなぁ」


「意外……破天荒そうなのに」


「俺、真面目なの!
新八みてぇに、遊んでねぇ!」


「……遊んでたんだ」


「今の事だよ
あの子に、本気じゃない」


「そうかな……幸せいっぱいって
言ってましたよ
俺にも、そう見えたし」


「節穴だらけだな……
それで、監察方とか大丈夫かよ?」


「ちゃんと、やってるだろ!!」



「はいはい」







自分と森本、永倉と芸子


偽りの恋仲だとしても


後戻りは、しないと決めた






ただ、鶴里と藤堂が

本当に惹かれ合っている

本物の恋仲になったことは

自分の事のように嬉しかった


ふたりを見ると、頬が緩んだ






(どうか……幸せに)













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