彼氏の好きなヒトになる方法
「イッちゃーん?俊ちゃんの彼女さん連れ回してたって本当?」
「……あはは」
「いい加減にしろよこのクソ浮気男!!」
ゆるふわ美少女から信じられない罵言が飛び出したと思ったら、俊くんに両目を手で覆われた。
その瞬間、バチーンという清々しいほどの音が聞こえてきた。わあ、平手打ちの音だこれ。初めて聞いた。
「俊くん、なんで隠すの」
「佳菜に見せるべきものじゃない」
ええ……?平手打ちくらい良いと思うけど。俊くんは私をなんだと思ってるんだ。
ようやく手を離されて視界に映ったのは、頰を押さえて涙目になっている先輩と、鬼の顔をした沙彩さんだった。
「何回言ったらわかるの?なんでそんなに浮気するの?沙彩のこと本当に好きなの?」
「ごめんて……。あと、今回はマジで浮気じゃない。今までも違うけど今回はホントに違う。俺が好きなのは沙彩だけだってば」
「そのセリフ聞き飽きた。ホラ、俊ちゃんと彼女さんに謝って」
先輩がため息をつきながらこっちを向いた。赤くなった頰が痛々しい。