彼氏の好きなヒトになる方法



負けじと彼を見つめ返していると、俊くんがふっと吹き出したように笑った。えっ?珍しい!


びっくりして目をぱちくりしていると、彼が笑いながら言った。





「なんでそんな可愛い顔すんの?」





……え?


言葉の意味を理解するより先に、唇に柔らかいものが触れた。


それは一瞬で、すぐに離れていく。


私がぽかんとしていると、やった本人がいちばん照れた顔をして目をそらしていた。


「………………」

「………………」

「……俊くん」

「なに」

「やばいね、これ」

「……そーだね」


さっきの感覚を思い出してドキドキして、目の前の赤い顔の人を見てキュンキュンした。


そしたらなんだか嬉しくなってきて、ニコニコしてしまった。要はメロメロのデレデレである。




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