彼氏の好きなヒトになる方法




「えっへへへへ。俊くん好き〜」




テンションが上がって、私から手を繋ぐとぶんぶん振り回した。


「……俺も好きだよ」


俊くんは未だ赤い顔をしていて、私と目が合わせられないみたいだ。されるがままになっている。可愛い。好き。



「こちらこそ、彼氏になってくれてありがとう!私の好きなひとになってくれて、ほんっとーにありがとう!」



俊くんと付き合ってから知った、苦しい気持ち、切ない気持ち。楽しい気持ち、嬉しい気持ち。


何よりもこんな、泣きたくなるほど愛しくて、幸せな気持ちを教えてくれてありがとう。


俊くんは私の言葉を聞くとちょっと驚いた顔をして、それから私の大好きな笑顔でこう言った。




『俺の好きなひとになってくれてありがとう』って。







fin.




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