四季のいたずら


だけど、どこか引っ掛かる。


だってせつ、なんか嬉しそうだから。


私の中にモヤモヤが出現。



「しょうも知らないうちに大きくなったんだなー」と、せつは両手を頭の後ろに置き斜め上を見ながら歩く。



なんだろう。しょうの身長が伸びて嬉しいのかな。



そう考えると、気持ちが楽になった。


モヤモヤも薄れる。



「なんかせつ、お母さんみたいだね」


「そう?」


「うん、大きくなったなーなんて、しょうのお母さんじゃないんだから」



私はクスクスと笑う。



引っ掛かる気持ちを自分で楽な考えに置き換えた私は、せつと一緒に学校へ向かった。
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