四季のいたずら


でも......泣いてた理由は恋であってるのかな。


なにか他の理由があったりするのかも。



考えれば考えるほど、わからなくなる。



ーープルルルル



「......電話?」



携帯が鳴り、画面を開くと、相手はせつだった。


私は一瞬出ようか切ろうか迷った。


だけど自然と手は動き、「もしもし......」と携帯に向かって声を出す。



『おう?』


「うん」


『なんか......電話しなきゃって思った』


「そっか」



なんて反応すれば良いのかわからない。


訊きたいことは沢山あるのに、訊いて良いのかとなると言葉がつまる。



『たぶん、あたしとおうが話したいことは一緒だよね』



せつは「あたしから話して良いかな?」と訊ねてきた。


私は「うん」と返す。
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