背伸びして、キス
「やるじゃん」
「も、もう、涼子ちゃん・・・。恥ずかしいよ・・・」
「すごくかっこよかったよ、一華」
「私・・・?」
「あんな風に、大勢の前で好きな人ですって宣言できるなんて思わなかった」
「・・・うん。私も」
自分が変われた気がした。
あんな風に、言ってもいいんだって。
受け入れてくれる人もいる。
私の声をちゃんと聞いてくれる。
「チアも、頑張らないとね。可愛いところ見せなきゃね」
「・・・うん」
体育祭は、その後も順調に進んでいった。
私も、応援を頑張ったり、その時を精一杯に楽しめた。