背伸びして、キス


応援が始まり、男女ペアでの踊りが始まった。
一華とペアの男の距離が縮まったり、手が触れたりするたびに、ギスギスする胸。

一華の姿が可愛い、と浮かび上がる気持ちと、触りすぎじゃないか、と男に向ける視線。
俺の心は忙しなかった。


・・・大人げない。



もっと純粋に見れないのかと思う。




一華の楽しそうな顔。
一生懸命に踊る姿。


それが嬉しくないわけがない。



満たされたような、幸せが浮かび上がってるような。



そんな一華を応援したい気持ちだってある。
でも、それとこれとは別だ。




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