背伸びして、キス


早く乗れるコツとか、どう回ったらいいのかとか、洋介さんは結構知っているみたいで私はただそれについていくだけ。



「とりあえず、これに並ぶか。出た頃にこっちが乗れるし」

「うん」



目まぐるしくあれよあれよと連れまわされ、ようやく列に並ぶ。
目にするものが全て目新しくて、きょろきょろしちゃった。



「なんか乗りたいやつあったら言えな?別に、パスとったからってそれに乗らなきゃいけないわけじゃないし」

「うん。でも、私初めてだから、今日は洋介さんについていく。どれも楽しそうで乗りたいし!」

「そうか。絶叫系はいけるか?」

「たぶん!あんま、遊園地とか来たことないからわかんないけど、テレビとかで見ても平気だったから!」

「テレビで見るのとはちょっと違うと思うけど、乗って見て無理そうだったら次考えよう」




優しい。
周りにもたくさんのカップルがいて、みんなとても幸せそうに見える。
さすが夢の国。



そして、長らく並んだかいあって無事順番が回ってきた。




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