背伸びして、キス


早くつきすぎてしまった。
6月も後半になってくると夏はすぐそこに来ていて。

じめじめと汗が滲む。


ハンカチで汗をぬぐいながらコンビニの前で待った。



「・・・最後に」



くるっとコンビニの方に向き、ガラス窓に全身を映してみる。
子どもっぽくないよね。


ちょっと大人っぽい清楚系なワンピース。
頑張って少しヒールの高い靴。



・・・なんで頑張ってるんだろう。




「中で待ってればよかったのに」




後ろから聞こえた声に慌てて振り返る。
一条さん!


今日も私服だ。





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