背伸びして、キス


「あ、こ、こんにちは」

「お前、バカか?」

「え?」

「6月だからってバカにしてると熱中症になるぞ」



眉を顰めた一条さんはそう言いながらコンビニの中に入る。
私も慌ててそれを追いかけた。



私の事、わかってくれたんだ。
顔、覚えててくれたんだ。



そんな事が、少しうれしい。



「・・・変なの」




一条さんはまっすぐに飲み物のところに行く。



「・・・なにがいい」

「え?」

「飲み物。大分待ってたんじゃないのか?」

「え?」

「汗」



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