背伸びして、キス


「相手は大人の男の人でしょ。周りには一華よりもっと色気のある大人の女がたくさんいるわよ、きっと。その中で輝いて見つけてもらわないと」

「うっ・・・、ハードル高いよ」

「若いってのはある意味武器にはなるけど、高校生っていうのは逆に足かせになるかもねぇ」

「りょ、涼子ちゃんッ、どうしたらいいのかな・・・」



せっかく好きになれた人だもん。
うまくいきたいって思うし、その人にも私を見てほしいって思う。



「ま、焦らず頑張りなさい」

「・・・はい」

「思ってることはちゃんとはっきり言う事。それは、彼に対してだけじゃなくて、ね!」

「う、ん・・・」




思ってることをはっきり・・・。
私には、一番難しいことかも・・・。



< 75 / 351 >

この作品をシェア

pagetop