背伸びして、キス


「一華に涼子!」

「あ、噂をすればいらんことしぃの武」

「は、なにそれ!?」




ひらひらと手を振りながら現れた武くんは、いきなりの涼子ちゃんの言葉に面食らう。




「あ、一華。この間、なんで帰ったんだよ。せっかくなら一緒に来ればよかったのに」

「う、ん・・・ごめんね・・・」




気まずくて視線を反らす。




「バカね、いけるわけないでしょ。あんたが一緒にいたのって、うちのクラスの本田さんたちでしょ?」

「そーだけど、それがどうしたんだよ」

「あの子たち、一華の事あんまよく思ってないし。いいように使ってるのよ。知らなかったの」

「は?なんだよそれ」

「涼子ちゃん、いいって。そのことは武くんには関係ないし・・・」



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