夫の教えるA~Z
「う……ふぅ……うぐぐっ」

ペリッ。

日に日に過激になってゆく朝チューに、次なる行為にまで及ぼうとした彼をやっとのことで引き剥がし、会社へと送り出す。

「ハアハア……い、いってらっしゃ~い」

「ちっ、じゃあな」
不服そうに舌打ちをした後、軽く右手を上げて、彼はドアの向こうへと消えていった。


……もう2週間も、土日ですら彼と接する時間は朝しかなく、もちろんヨルもおあずけ。

わりかし淡白な私でもさすがにオット恋しいのだから、
クールと見せかけて超カマチョ(かまってちょうだい、の略)な彼ならば、なおさらなのかも知れない。

し……ん…

私は溜め息をひとつ吐くと、ノロノロと朝ゴハンの片付けに、奥へと戻っていった。

今日も1人きりの
私の長~~い1日が始まった___



ドサッ。

午前中の家事ひとしきりを終え、リビングのソファに腰を下ろした私は、ショボンと肩を落とした。
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