夫の教えるA~Z
先週の一件以来(Jのお話)、彼は私にものすご~~く優しい。

どうやら、私に狼藉を働いてしまったコトをとても気に病んでいるらしく、ナンと夜になっても襲いかかってこない。

彼は、私がオッケーを出さない限り、手出し出来ない状況に陥っているのだ。

で、それを良いことに、私は夜のオツトメをあれ以来お預けにしちゃっている。

私が(専ら夜に限るが)イニシアチブを握るなんて、モノスゴイ快挙だ。

だって……このヘタレたトーコがですよ?
結婚生活6ヶ月、部下時代併せて3年と6ヶ月。

あのオソロしかった『オオカミカチョー』の初めて優位に立ったワケですから‼
 
というワケで、不意打ちで放り込まれたタコヤキが熱いせいもあるが。

私は今、感涙に噎せんでいる。

 
確かにあの一件は、少しショックではあった。しかしもう一方で、私は彼の意外な素顔をみることができた。


まず、怜俐かつ豪気を気取っている彼が、実は意外と“気にしい”で、くっつきたがりの甘えたさんだということ。

次に、“去るもの追わず”を装う彼が、実はとても執着するタイプだということ。

最後に、何故だかサッパリ分からないが、彼は私を何かトクベツな存在だと誤解している。
そして、それらの感情は今のところ、専ら私に向けられるということだ。

ウレシい……
 
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